今年最初のブログになりました。
ご挨拶が遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。
共通テストが終わり、受験生は国公立二次試験・私大へ向けてラストスパートかけています。
今回は2024年度共通テストに関して私の気付いた点や、アドバイスを簡単にお伝えしようと思います。
【語数の増加に関して】
英語の問題は去年に続き語数が増え、合計語数は約6,300語でした。一般的に語数の増加が強調されていますが、去年からの語数の増加は誤差の範囲に過ぎません。ただ、第5問が1,000語近い語数で圧倒されてしまった生徒もいたと思われます。2021年の開始時から語数が増えていた共通テストですが、そろそろ語数の増加も頭打ちという感じがしています。しかしながら、センター試験の時と比較すると約1.8倍の語数になっていますから、それに対応した読み方も会得しないといけません。
【英文レベルに関して】
どの大問も標準レベルで、難関私大の問題に慣れている生徒にとっては問題なく読めたはずです。第6問Bのトウガラシに関する英文も、750語と語数は多いのですが、ワサビとの対比や論理マーカーに着目することで、かなり短い時間で読むことができたと思います。
【設問レベルに関して】
設問を解く上で、本文中の該当箇所を見つけるのに時間を要する設問や、紛らわしい選択肢を含む設問がありました。特に選択肢のパラフレーズ(言い換え)においては、年々巧妙になっていると感じます。
第2問Aの本文から選択肢へのパラフレーズをみてみると
tipsがgame-playing ideasに、
the historyがbackgroundsに、
Regardless of skill level, you are welcome to join.がAbsolute beginners are welcome.に、
It’s cool to learn how some games have certain similarities.がcomparing different games is interestingに、
without distractionsやMy mind is more focusedがhelp improve one’s concentrationになる
など、どの程度までパラフレーズされるか、その「さじ加減」を知っておく必要があります。
【リスニングに関して】
早い時期から最低限のトレーニングをしていて(1日10~15分程度)、読解力があればリーディングの得点以上を取れたはずです。実際、予備校での私の授業の受講生の中には、90点以上取ったと報告してくれた生徒が多くいました。
毎年のことですが、予備校の生徒の結果からわかることは、「夏までに実力をつけた」上で、共通テストの対策をきちんとした生徒が高得点を取り、実力をつけることをせず、「共通テスト対策」に翻弄されていた生徒はうまくいかなかったということです。共通テストの対策を行うことによって点数を上げることができる部分もあります。しかし、「英語力」のない生徒がいくら「共通テスト対策」をしても、その伸びしろは小さいということを忘れないでください。
高1・高2生が将来の共通テストで高得点を取るために必要なことは次のことになります。
①語彙力・文法力・構文力・読解力といった英語の実力をつける
②共通テスト特有の巧みなパラフレーズや、どんな手順で答えを導くか、そして時間配分等、共通テスト攻略の理論を学ぶ。
③学んだ理論を共通テストの過去問題や予想問題で繰り返し、実践する。
④③を時間に余裕ができるまで繰り返す。
パラフレーズでは特に、「抽象化」に対応することが大切になります。物事を抽象的に考え、伝える力は2024年度からリニューアルされる英検で新たに要約問題が出題されることからもわかるように、今の時代に求められている力なのです。(東大では1960年代からほぼ毎年、要約問題が出題されています。)
私生活においても、友達と具体的なわかりやすい言葉で楽しくお喋りもいいですが、生徒には、読書をしたり映画を観たりして、一人で物事をじっくり考える時間も大切にしてほしいと思います。
今回は共通テストに関してのお話でしたが、当塾では、2月に共通テスト解説授業を行なう予定です。近日中に詳細をお知らせしますので、関心のある方は受講してください。