前回に続いて、今回も品詞に関してのお話です。
前回はtrustに動詞の用法があることや、each otherが副詞ではなく代名詞であることをお伝えしました。each otherは以下のような形で早稲田の正誤問題でも出題されています。
「次の設問1~10の(A)~(D)のうち、誤った英語表現を含んだ部分がある場合には(A)~(D)の中の一つを、誤りがない場合には(E)を選びなさい。」
(A)To get along, we must (B)listen each other and (C)try to understand (D)other points of view.
(E)NO ERROR
2009早稲田(人間科学)
●正解は(B)で、listen each other ⇒ listen to each otherです。
品詞に関する入試問題の例を、もう一つあげてみましょう。同じく早稲田の正誤問題です。
「次の設問41~50の(A)~(D)のうち、誤った英語表現を含んだ部分がある場合にはA~Dの中の一つを、誤りがない場合にはEを選びなさい。」
Miki (A)is planning to (B)go to abroad (C)to study as soon as she (D)graduates from high school.
(E)NO ERROR
2021 早稲田(人間科学)
●正解はBで、go to abroad ⇒ go abroadです。
abroadは名詞と勘違いしている人もいるようですが、副詞です。同様に、overseas, upstairs, downstairs, home, indoors, outdoorsなどは、goやcomeなどと共に副詞として使います。ですから、go to abroad 【overseas, upstairs, downstairs, home, indoors, outdoors】ではなく、go abroad【overseas, upstairs, downstairs, home, indoors, outdoors】となります。
同様に、以下の表現は品詞を勘違いしている人が多いものなので気をつけましょう。
look forward to~「~を楽しみに待つ」
be used to~「~に慣れている」
when it comes to~「~という事になると」
object to~「~に反対する」
devote A to B「AをBに捧げる」
これらのtoは不定詞をつくるtoではなく前置詞なので、後ろに動詞を置く際には原形ではなく動名詞にします。
ex)I’m looking forward to seeing【×see】 you.
他にも品詞に注意すべき表現は色々ありますので、単語や熟語を覚える際は品詞もセットで覚えていきましょう。