毎年、新年度が始まり数週間が経った今頃の時期に、予備校の生徒のこのような声を耳にします。
私に直接言ってくる生徒もいるので、そんな時はちょっと意地悪に聞こえるかもしれませんが決まってこう答えるのです。「勉強ってやる気が起きても起きなくてもやるものなんだよ。毎日勉強を頑張っている人だって、多分毎日やる気に満ちているわけではないよね?」そうすると、だいたいは「まあ、そうですけど…」という感じになります。
日常、ほとんどの生徒にとって勉強したくないと思っていることの方が多いのではないでしょうか。やる気が起きた時にだけやっていたら、それはもはや趣味になってしまいます。生徒にとっての勉強は、大人にとっての仕事と同じようなものなんですよね。強いて違いを挙げるならば、直接人や社会に貢献するか、自分の成長のためかの違いでしょうか。
そんな勉強を、やる気に左右されることなく行うにはどうしたらいいのでしょうか?それは勉強を「習慣」にすることです。私たちが毎朝起きて服を着替えたり、歯を磨いたりする時に「今日、メッチャ服着替える気あるわー。」とか、「あー、服着替えたくない。先生、服着替える気が起きません。」と言ってパジャマのまま学校や予備校に来る人はいないですよね?そういったことは長年の習慣となっているからなのです。改めて考えれば面倒なことでも、無意識のうちに文句を言わずにできるようになっているのです。つまり、勉強においてもその域にすることが大切なのです。
まずは1週間単位の計画表を作りましょう。皆さん、大体は1週間単位でスケジュールが決まっていますよね?科目などの細かいことは決めずに勉強時間だけを事前に決めておくのです。月曜日は部活で帰宅が遅いから21時から1時間、火曜日は余裕があるから19時から3時間・・・のような感じで決めていきます。実行するということが大切なので、少し余裕を持った計画にした方がいいです(計画した時間以上に勉強しても何の問題もないわけですから)。その代わり、自分で決めたその緩めの計画を雨が降っても、風が吹いても、部活で疲れていても、親と喧嘩していても、言い訳をせずに必ずこなすのです。そしてそれを1カ月間続けてみてください。そうすると、最初は大変だと思っていた勉強ですが、その大変さが徐々に薄れて、しないと何か気持ち悪い感じになってくるはずです。そして、3カ月続けたらそれは立派な習慣となっているでしょう。そのころには勉強の成果も目に見え始めて、前向きに勉強できるようになっているはずです。
来週からといわずに今日計画を立てて明日から始めましょう!3カ月後にはいい意味で別人のようになっているでしょう。
やる気があるとかないとか考えずに、まずは1カ月頑張ってみてください。「〇〇が忙しくてできなかった。」と言っていてはダメですよ!
普通のことを継続すること、それこそが普通ではない大きなことを成し遂げることになるのです。